月とマーニ
月とマーニ
「少年マーニは 自転車のかごに月を乗せて
いつも東の空から 西の空へと走っていきます。
太陽を乗せた少女 ソルがやってくると
マーニは少しお休みします。
ある日 マーニが歌いながら自転車を走らせていると
やせ細った月が言うのです。
『ねえマーニ、太陽をとって。一緒にお空にいると とってもまぶしくって』
『だめだよ、太陽をとったら困っちゃうよ』
『誰が?』
『僕だよ。』
『どうして?』
マーニはきっぱり言いました。
『だって太陽をとったら 君がいなくなっちゃうから。』
そしてこう続けました。
『そしたら夜に道を歩く人が迷っちゃうじゃないか。』
『大切なのは
君が、照らされていて
君が、照らしている
ということなんだよ。』
そしてそれからずっと
いまでも月とマーニは自転車に乗って毎日夜空を渡っています。
( 三島有紀子著 ポプラ文庫 劇中絵本『月とマーニ』みしまゆきこ さく
月になりたい。
物言わずただ照らす月に。
でもそれを願うには、私はあまりに「人」なのでした。
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